2011-02-09から1日間の記事一覧

木のぼり男爵(イタロ・カルヴィーノ著 白水uブックス 1995)

彼の世界は、空中を渡る狭い、曲がりくねった掛け橋や、樹皮をざらざらにしてしまう結節や鱗や皺や、それにまた、柄に当たるわずかな風にもおののき、木の身を曲げるときにはともにヴェールのようにはためくあの木の葉の幕の、緻密であるか、粗いかにしたが…